田原の御田(多治神社)


5月3日に多治神社で田原の御田が10:30より行われます。(京都府南丹市:5月の歳時記)
田原の御田は、重要無形民俗文化財に指定されている歳時記です。
田植えが始まる時期の前に、一年の稲作を所作で演じて、稲が順調に育ち実り豊作を祈願します。
種まきから稲刈りまでの作業をユーモラスをまじえ
作太郎、作次郎、牛役、早乙女(4名)、歌い手(10名)の計17名が演じます。
多治神社の屋根には菖蒲が載せられています。清め祓いの意味だろうか…
稲穂のかわりに菖蒲が…そして、祭事に使われる農機具が…
  

神事が始まり、祭文・祓い・祝詞・玉串と。15分ほどの神事があります。
 

裃姿の参列者さんや神職さん早乙女さんらが所定の位置に付くと、
御田の主役、作太郎と作次郎による話しが…
「1:日柄改め」
今年は暖冬だったさかい いつ種籾を水につけたらよかろう
ほな暦をみましょうか。
そして、暦を見て…セリフはノートに書き込まれていて、物語的に進行します。
  

「2:籾種揃え」 蔵のドアを開ける所作から始まります。蔵から俵を取り出します。
「3:池さらえ」の一場面でも。
作太郎「なんと、よう埋まってますなあ」
作次郎「ほんによう埋まってますわ」
作太郎「おおう、ぎょうさんイモリが居りますわ」
作次郎「ほんまに、よけい居りますなあ」
作太郎「殺すのも可愛そうやはけ、横の方にやっときまひょ」
作次郎「そうしまひょ、イモリはあんまり悪いこともせえへんやろしなあ」
作太郎「よいしょ、よいしょ、ああ腰が痛とうなりました。作次郎はんは若いさけ、そんなことおへんやろけど」
作次郎「いやいや、腰の痛いのは変わらしまへんで。まあ腰を伸しもってやっておくれやす」
「4:種漬け」「5:種上げ」 池に俵をつけ石でおもりをして、7〜10日つけ、俵を取り出す。
  

「6:苗代作り」 苗代を鍬で作る
「7:種蒔き」 早生と晩生の種蒔きをする。
「8:鳥追い」 農機具を取りだし鳥を追い払う。
  

「9:牛買い」
田を耕すために牛を買い求める。
毎年のことですから…
20両を一文もかけてもきばってきばって、それ以上はまからんか
すんまへんな
遠い所、丹波と但馬(牛)
20両のところ25両にまけて、よお〜手をうちまひょ
20両のところ25両で、こうてくれた…
「10:田すき」 牛役(小学生男子)が田すきをする。牛が暴走する場面も…
  

「11:苗取り」「12:田植え」
ここで早乙女(4名の女子)が田植えをする。
  

裃姿の人らによって朝の田植歌が歌われる。
裃姿の扇子には、午前・午後の田植歌と秋の祭事、一の宮・二の宮が描かれている。


午前が終わり、お昼に。弁当を食べ、いっぷくする。
ここで、お供えされていたお菓子が全員に…配られる。※なくなり次第、終了。
午後になり午後の田植歌が歌われる。田植えは、午前と午後の2回おこなわれます。

「13:見廻り」「14:刈り入れ」「15:刈り終い」
稲を刈り、柵にかざしていきます。
 


〜多治神社の行き方〜
JR「日吉駅」下車、コミュニティバス「田原」下車、徒歩5分。

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