六日祭(白山神社)

1月6日、白山神社で六日祭が13:00に行われます。(岐阜県郡上市)

六日祭は、長滝の延年は国指定重要無形民俗文化財です。
延年とは、寿命をのばす言葉ですが、京都や奈良の大寺院では遊宴芸能を指しています。
長滝の延年は修正会の最後の日に若い層や神主を芸能でねぎらい、
また新年にあたり国家安泰・五穀豊穣を祈ります。
祭事は六日祭、長滝の延年なんですが、延年の途中から花奪いがおこなわれ、
この様子がテレビなどで毎年、紹介され、六日祭の名前より花奪いの名前で知られるようになりました。
この花奪いの花を持ち帰ると豊蚕、豊作、家内安全、商売繁盛になると言われています。


白山神社の拝殿の中には花笠が5つ吊り下げられています。花笠は、桜・菊・牡丹・椿・芥子になっています。


最初に神事が。参列者さんが壇上にあがられ祓いや祝詞、玉串など。1時間ほどあります。


続いて2:00頃から長滝の延年が始まります。
「酌取り」
二人ずつの上酌・下酌が行う盃事で、修正会の名残といわれます。


「酌取り」の儀式の途中、花奪いが、あっと言う間に桜の花笠が。
たぶんこれはフライングなんだろうと思います。
このあと、花笠は6Mの高さに釣り上げられる。


四人が台を傾けて縁起物の菓子をまきます。


ここら辺から花奪いが同時に進行します。
「とうべん」
額に梅ノ形のかんざしをつけ梅模様の狩衣を着た梅と、
竹の形のかんざしをつけた竹模様の狩衣を着た竹の二人の「とうべん」が、
それぞれ白衣の者より「とうべん竿」を受け取り、
拍子に合わせて舞い、中央に出て神前で唱え言をします。
そのあと、西と東に下がって腰掛け、舞台を隔てて向かいあいます。
「露払い」
鬼面に陣羽織を着て、たつけをはき、太刀を差した露払いが出ます。
右手に持った扇をかざして、笛に合わせて舞い、踏み足をし、
これを数回繰り返したあと、よろよろと退場します。
「乱拍子」
金烏帽子に緑地の狩衣、紫色の袴をつけ、赤房つきの扇を右手に、
菊の造花を左手に持った稚児二人が、笛・太鼓に合わせて足拍子を踏みながら舞います。
女性と縁の遠かった寺院で稚児がさかんに賞美された時代の名残といわれています。


花奪いは、最初に円陣を組み気合いを入れ、
下になる土台を人で組み、2段目も人で組み、3段目の人が花笠を取ります。
が、上手くいく場合とそうでない場合があります。
花笠を落とし、花を奪い合います。花には賞品があるので、落とされた花は必死で奪い合います。
花を取るのは誰でも構いません。男でも女でも。奪えば、三方の出入口に出ます。


長滝の延年には、田歌があるので御田祭も加わっているようです。
「田歌・花笠ねり歌・とうべんねり歌」
ふし役と称する裃を着けた者が舞台の奧に出て歌をうたい、
笛方が同音にうたい添え、それに合わせて梅・竹が、踏み足をし、とうべん竿を振りながら優雅に舞います。


花奪いでは、花笠に飛びついた者がぶら下がりながら必死にもぎ取ろうとします。


「しろずり」
白鉢巻、たすきがけ、たつけをはき、鎌を腰に鍬をかついだ男が出て、
鍬で耕すしぐさをします。田打ちとも呼ばれています。


「大衆舞」
イーヤとかけ声をかけ、トントントンと足拍子を踏みながら急テンポに舞います。
この舞は修行を妨げる八つの災いを除くといわれ、はっさいとも呼ばれています。



六日祭の予定は、13時〜15時。神事が1時間です。
本来なら全部が終わっているはずなんですが、「しろずり」が終わったのは15時10分頃。
長良川鉄道、15時20分の電車で帰りたいので…大衆舞は途中までです。
※年度により時間内に終わる場合もあります。

2018年におこなわれた「六日祭」の様子です。

〜白山神社〜
長良川鉄道「白山長滝駅」下車。


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