白王の水行(旧白王地区)

1月6日に旧白王地区で白王の水行が16:30頃に行われます。(滋賀県近江八幡市)
白王の水行は、寒中の時期に冷水を浴びて心身を清め、神仏に祈願する為に行われているそうです。
寒行が行われた後に、講の会員さんがバケツを出した家々をまわり米や酒などを収めた勘定帳と言うのがあり、
江戸時代の年号が記されており、この年代から伝統行事は続けられているようです。

この行事、とにかく大変。一応は水行なんですが、一般的な水行じゃなく…
と言うのは、一般的な水行は水を被る前に祈願して、その場にある桶の水を幾度も被るのですが…
白王の水行は、道に出されたバケツの水を被っていくのです。
それも水を被っては走り、水を被っては走り、この繰り返し。じっくり撮れば追いつけない…追いかけっこ状態…


旧白王地区の町内の一番、東にある2軒(新講と旧講)がスタート地点。
新講と旧講から今年度の行者役の2名が選ばれる。開始直後まで誰がするのか決まっていない。
旧白王地区も高齢化で、若者が少なくなっているのが原因です。
行者役は、頭にビニール、さらしの鉢巻で結び褌に腰蓑、草鞋の装束です。
バケツの中には水の他に、南天の葉を入れるのです。これは不浄を清める為だそうです。
出発前に火の前で念仏を唱えます。念仏が唱えられると、最初の水かぶり。ここまでは、ゆったりとしています。


これからが大変。全員で、かけっこ状態です。
地域の各家から道先に出されたバケツ、約40ほどあるらしい。
※年度により、バケツの数は増減します。
道に置かれているバケツの水を被ったら走る。水を被ったら走る。


行者役の前には、おみず取り役がいて、
行者役よりも先に、バケツの中の水を少量だけ流します。
その時に、「この水、取ったり、これも取ったり」と言います。
これは、寒い時期におこなうので、
バケツの中に氷が張って危険かどうか調べる意味もあるそうです。


おみず取り・行者・カメラマンも走る・走る・走る。


水を被る。走る。水を被る。水を被る時に、行者役さんは「南無行者不動」と唱えます。水を被る。走る。水を被る。


東端から西端まで。西の2軒で行者役を、
お風呂に入れ休息してもらって水行は終わります。


この後、時間をおいて新講と旧講のそれぞれの当番家に集合して、
般若心経を唱え、ぜんざいでもてなします。
この水行は、他の地区でも以前は行われていたそうですが、
そうそうにやめて言ったそうです。

この行事は体力がいります。
走らなければ数箇所でしか撮れないと思います。健脚向きです。

2012年におこなわれた「白王の水行」の様子です。

〜旧白王地区〜
近江バス「白王口」下車。

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