鬼会式(八正寺)

3月3日に八正寺で鬼会式が行われます。(兵庫県姫路市)
播磨地方に悪病が流行した時に、
本尊に悪病の根絶を祈願したところ,不動明王と愛染明王が退治したと言われてます。
天下太平・五穀豊穣・悪魔調伏を願って鬼会式が始まったようです。
鬼会式は本来、法要と護摩供だけですが、複数年に1度、昼鬼と夜鬼があり、
法要以外に行列や鬼の舞があります。
2013年は、昼鬼が行われました。7年ぶりです。
その前は23年前。※何年に1度って定まってないみたいです。
夜鬼の方は60年に1度と決まっているようです。


八正寺の薬師堂前には舞台が組まれています。
 

〜昼鬼のスケジュールは〜
潮かき 6:30(史料館) 7:00(出発) 7:30(白浜海岸で儀式)
道中行列 10:00(釈迦堂) 10:20(出発)
鬼の舞 12:00
護摩供養 13:00(内護摩)13:30(外護摩)
お面かぶり 14:00
餅花とお下がり 15:00(史料館)

潮かきから行きたかったのですが早朝に白浜海岸での行事。
時間的に無理なので、道中行列に合わせて行きました。
道中行列では、子鬼神輿などが釈迦堂から薬師金堂まで練り歩きます。
子鬼神輿(赤・青)鉦・太鼓
  

八正寺付近で、鬼会式音頭を披露されます。
幟が練り歩いた後、薬師堂前の左右に立てられます。鬼の縄の前で、塩で道中を清めながら観音堂に入ります。
  

最初に観音堂で法要が行われます。法要が終わると観音堂から薬師堂まで、面箱を渡す儀式が。
この面箱の奪い合いと言う儀式があります。
面箱を触れたり開けたりするとご利益があるとされ、薬師堂に渡さないように妨害しようと若衆がされます。
観音堂から薬師堂までを何度も行ったり来たり…
  

何度か繰り返すと、今度は面箱の後ろに赤鬼・青鬼が続きます。鬼の力で面箱を押していくのだが、それでも行ったり戻ったり。
  

ようやく面箱が薬師堂側に。そして金堂の中へ。
 

赤鬼・青鬼が登場。鬼の舞が始まります。舞で悪魔・厄を退散させます。
鬼の舞では鬼会式音頭が唄われます。「ハヤシ」とは全員が唱和。
一。 「ハヤシ」尊者面、鬼尊者面
梅がさいたよ、薬師の庭に
「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面
中村の栄えや鬼会式
二。 「ハヤシ」尊者面、鬼尊者面
緑いやます、木間をすけて
「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面
赤と青との鬼会式
三。 「ハヤシ」尊者面、鬼尊者面
今ぞいでます、二体の尊者
「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面
天地和会の鬼会式
四。 「ハヤシ」尊者面、鬼尊者面
縁結ばる、伏見の都
「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面
千歳かはらぬ鬼会式
五。 「ハヤシ」尊者面、鬼尊者面
御霊験尊し、尊者の行は
「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面
永遠の誇り鬼会式

赤鬼は、不動明王。青鬼は愛染明王の化身とされています。
  

鬼の舞が終わると金堂で内護摩、そして内護摩の火を松明の移し、護摩供に。
護摩供での祈祷が終わると、火床に飾られていた餅花・大弊を、いっせいに皆さんが取ります。
  

火床に点火すると、法螺貝や祈祷が続き、途中で護摩木を火床に投げ入れます。
 

護摩供と平行するように、お面かぶりがあります。赤鬼・青鬼の面をかぶせ厄を祓います。お面かぶりに参加するため長蛇の列が出来ています。
  
赤鬼は阿形 角は2本牛の角のごとく強く曲がって前へつき出す。
眉は太く、目は丸く強く飛び出し、鼻は高くかつ横に広がり、口は大きく開いて歯をむき出している。
青鬼は叫形 縦に4本の角を持ち、眉は赤鬼よりも太く、目は丸く強く飛び出しているが、
目尻は赤色で長く裂けた形を表現する。大きな鼻に接して、一文字にむすんだ口とその下に長い顎をもつ。

お面かぶりが終えると、史料館で餅花とお下がりを配布されます。


複数年に1度の祭事ですから予定の予定スケジュールで進行していません。
昼の鬼会式・夜の鬼会式は複数年ですが、鬼会式は毎年おこなわれています。


2013年におこなわれた「鬼会式」の様子です。

〜八正寺〜
山陽「白浜の宮駅」下車。

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