大文字五山送り火(京都)

大文字送り火は、8月16日に京都の五山で点火されます。(京都市)
この夏の風物詩に数多くの人が魅了されます。
京都の街では大文字送り火の点火前には、灯りを消そうと言う呼びかけが数日前に行われます。

現在の送り火の形になったのは江戸時代以後、近年だと言われています。
それ以前に、い(市原野)一(鳴滝)竹の先に鈴(西山)蛇(北嵯峨)長刀(観音寺村)等もありましたが途絶えました。
そもそも送り火はなんの為に行うのかと言えば、
お盆に帰ってきた精霊を再び冥府に送るために行われています。
宗教的行事の意味合いが大きいですが、送り火の起源ともなると実際のところ分かっていません。
いろいろな説があるようです・・


2014年度より点火時間が変更します。20時より、5分おきに点火します。
大文字(20:00)妙・法(20:10→20:05)船形(20:15→20:10)左大文字(20:15)鳥居形(20:20)

大文字五山送り火は、六山からなっています。
大文字(大文字山)妙(万灯籠山)法(大黒天山)船形(西賀茂船山)左大文字(大文字山)鳥居形(嵯峨曼荼羅山)

それぞれ点火されるまえに合図を送り、一斉に松明を持った人が所定の火床に点火します。
点火されてから消えるまでの時間は、およそ30分ぐらいです。

送り火の時に燃やされる護摩木は、先祖供養や無病息災などを記したものです。
護摩木は15日・16日に受け付けられます。松割木(400円)護摩木(300円)。
大文字銀閣寺   船形西方寺   左大文字金閣寺   鳥居形化野念仏寺

護摩木に名前と持病を記したのを火床で焚くと、その病が治癒するという信仰があります。

大文字五山には、それぞれ火床があります。
五山 火床 薪数・松葉・麦わら
大文字
75
薪数600束・松葉100束・麦わら100束。
103
薪数400束・松葉170束。
63
船形
79
薪数400束・松葉130束。
左大文字
53
薪数350束。
鳥居形
108
薪数108束。

送り火を見る場所ですが、現在は五山をすべて見られる箇所はありません。
以前は、京都御所から見られたようです

数多くの送り火を見るのに適している所は、船岡山公園です。
ここから、「左大文字」「船形」「妙法」「大文字」が見渡せます。

昼間に撮った画像です。妙法は少し見にくいと思います。
左大文字
船形
妙法 大文字
※送り火を見るには同じ箇所から見られません。場所を変えて見て下さい。

その他の見所箇所
車など通行止めになりますが、将軍塚展望台。
有料箇所としては、青蓮院飛地・大日堂。各ホテル屋上。
規制されますが、京都タワーと駅ビル。※駅ビル空中回廊は応募。
一般的な見所箇所
船岡山公園 出町柳付近の三角地点 北山大橋 松ヶ崎浄水場近辺 二条駅ホーム 嵐山

大文字
点火前に、般若心経が読まれ合図とともに点火します。
大文字を見るのに適しているのが、鴨川西岸です。
多くの人が詰めかけます。
京都御苑は穴場的な場所です。
ただし何処から見えるか日中に確認された方がイイです。
あとはまじかで見られるのは吉田山頂です。
点火前に、お経が読まれ合図とともに点火します。
宝ヶ池公園や宝ヶ池教習場から見えます。
グランド内や教習場内に人が詰めかけます。

教習場内では、遠くに船形も見えます。
点火前に、お経が読まれ合図とともに点火します。
北山通から見えますが、下の部分が少し欠けています。
マンションの北側から見えます。
船形
西方寺で鐘を鳴らしたのを合図に点火します。
西賀茂周辺には高層ビルがないので多くの場所から見えます。
左大文字
点火前に法要が行われ、合図とともに点火されます。
金閣寺周辺の住宅街から見えます。近くでは電線などの障害物も映ります。
西大路通の中央から見ると綺麗に見られます。
鳥居形
点火前に太鼓で合図を送り点火されます。
清凉寺北側の嵯峨病院北側から見られます。
広沢池からは池に浮かぶ灯篭流しと共に見られます。

実際に、送り火を撮ってみました。
嵯峨病院北側
宝ヶ池教習場
北山通
西賀茂 将軍塚 京都御苑

送り火当日は交通規制があります。
加茂街道の出町柳以北と松ヶ崎街道・渡月橋周辺で、歩行者天国になります。
送り火の鑑賞は車は不向きです。交通渋滞が予想されます。

複数の送り火が見える場所は人気があり、場所を確保するのは容易ではありません。
人が多い地点では、三脚など構えても無意味です。自分なりのポイントを探してみるのも面白いです。
五山送り火の山に直接、登って、間近に送り火を見る事も可能です。その場合は、長時間待機する事になりますが・・・


「大文字五山送り火」です

8月の歳時記
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