千本えんま堂狂言(千本えんま堂)

5月1日〜4日まで千本えんま堂で狂言が連日おこなわれます。(京都市)
室町時代に大変隆盛し、現代まで伝わっています。
京の都を中心として、将軍や諸国大名らが舞台を作り、能、狂言師たちを抱え、能会を開いて楽しみました。
能会は、一曲1時間ほどの能を3〜4曲演じる事が多く、その能と能の間に狂言を演じました。これが能狂言です。
能狂言は、能とは対照的に、囃子や謡いを使用することが少ない対話劇です。
内容も喜劇である事が多く、 演目は落語などと同様に、喜劇の原点ともいえる内容が大半です。
当時、大名達と変わらない力を持っていた寺社は、布教活動のために、
念仏法会を開き、その中の余興として、念仏踊りや寸劇などを公開していました。
それが、少しずつ宗教色が薄れ、演劇色が強くなったのが念仏狂言です。
(えんま堂の記述を一部、抜粋しました)

京都市でおこなわれている狂言は4箇所(壬生寺・神泉苑・千本えんま堂・清涼寺)あります。
狂言は重要無形文化財などに指定されています。
狂言は、ほとんど無言でおこなわれるのにたいし、千本えんま堂の狂言は、ほとんどセリフ入りです。
見ていて内容も分かりやすいのが特徴です。現在、演目は27演目あるようです。
2019年度のプログラムです。
5月1日 19:00 えんま庁・神崎渡し・木の本地蔵・土蜘蛛
5月2日 13:00 えんま庁・舌切雀・でんでん虫・いろは・鬼の念佛・与平狐
18:00 雷・花盗人・寺ゆずり・悪太郎・船弁慶
5月3日 13:00 えんま庁・二人大名・伯母ヶ酒・神崎渡し・福釣り・土蜘蛛
18:00 芋汁・靱猿・いろは・木の本地蔵・ほうらく割
5月4日 13:00 えんま庁・舌切雀・伯母ヶ酒・末廣・にせ地蔵・紅葉狩り
18:00 二人大名・牡丹獅子・道成寺・千人切り

各日の最初の演目は、えんま庁と決められています。
3日の最後の演目は、ほうらく割と決められていて、4日、最後の演目は千人切りと決められてます。
なお、演目の中で一番時間の長い演目は、道成寺(60分)です。短いのが、いろは(15分)です。
道成寺が終わり、千人切りの前に、えんま堂で法要がおこなわれます。


2019年度、夜の部(1日〜4日)、撮ってみました。えんま庁・神崎渡し・木の本地蔵


土蜘蛛・雷・花盗人


寺ゆずり・悪太郎・船弁慶


芋汁・靱猿・いろは


木の本地蔵・ほうらく割・二人大名


牡丹獅子・道成寺・千人切り


連日、昼の部と夜の部の真ん中で休憩があります。席は長いすやパイプ椅子が。
昼の部が終わるのが16:00〜16:30頃です。
ほとんどの人が帰られるので、終わる頃に行けば夜の部は前列で見る事ができます。


2019年におこなわれた「千本えんま堂狂言」の様子です。

〜千本えんま堂〜
市バス「乾隆校前」下車。


5月の歳時記
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