道切様(竹田)

1月8日に竹田地域で、道切様が14:30頃に行われます。(京都市)
道切様とは、一般的には、勧請縄(かんじょうなわ)です。
勧請縄には、いろいろな解釈があります。
一般的には、集落の入口に勧請縄を吊し、外的から身を守る為と言われています。
疫病や災いは、集落の道の入口から来ると考えられていました。

他に、大蛇伝説から来ているとも言われています。大縄に、頭と尾を区別して作ります。
縄の下には、蔦などで作った丸い輪を垂らします。輪は足とも呼ばれています。
五穀豊穣を祈願する為に、勧請縄を吊す所もあるようです。
輪を12箇所付け、12とは月の数です。
1年の、五穀豊穣を願うと言うものです。
また、魔除けなど、呪術関連で勧請縄も…
勧請縄の中央に梵字や神仏名が書かれたり、
札が掛けられたり、陰陽師、五芒星が描かれたりしています。

よく神社に掛けられている縄も同じなのではと思われますが、
あれは注連縄で、勧請縄とは別のものです。
注連縄は、中央から等間隔で左右に紙垂を付けます。
鳥居や本殿に取り付けられます。


道切り様の縄は、12月の暮れの日曜日に作られます。
そして、1月8日に道切様が行われるのです。
今では、九軒で勧請縄を伝承しています。
作り方は、3本の縄を編み込みます。一般的な作り方です。
作る場所がないので竹田小の校庭で最後の仕上げを12:30頃にします。
この時、縄を締め付けるのに、エンザサンザと掛け声を。
エンザ、サンザ、サンザフッテ、ホイ。?

大の縄が終われば、小の縄を…
大小の縄が出来上がれば、安楽寿院に絵馬と木札を授かりに行きます。
縄の中央に、絵馬を掛け(左:ドーマン。
右:セーマン。の印)中心には、願文が書かれています。
願文は、安楽寿院の住職が書かれます。
絵馬の左右に、6枚の木札を扇形のように付けます。
東側から、1〜6。7〜12。です。これは、十二神将の名前が書かれています。
その左右に、杭が打ち込まれ榊の小枝(アシ)が付けられます。
  

完成した勧請縄(小)です。
絵馬の左右に十二神将の木札が、
榊の小枝も取り付けられています。


出来上がった大の勧請縄を2本のムクの大木に掛ける為に移動します。
ムクの大木がある所は、表鬼門の地になるそうです。
大木で、7-8Mほどの高さに吊します。
ムクの木の上方では、厳重にくくり付けられ、
細い頑丈な縄を何本も用い、落ちる事のないようにします。
  

大の勧請縄は、表鬼門に。小の勧請縄は、裏鬼門に。
大小の勧請縄が吊されると、
榊の小枝(アシ)を、昔あった祠の位置に置きます。
鬼門のまわり、昔の集落の入口と思われる所に…
順々に7箇所に置かれていきます。そのうちの2箇所です。
  

九軒のもちまわりで行われる為、毎年、作られる場所が違います。

2010年におこなわれた「道切様」の様子です。

竹田小学校(正門)
地下鉄・近鉄「竹田駅」下車、徒歩5分。


1月の歳時記
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